父との想い出
私の父は60年程前、まだ国鉄だった頃に起きた鶴見事故という電車事故に遭遇した人でした。事故にあった後、目が覚めた時には右足は太ももから切断、さらにその時の輸血が原因でC型肝炎に感染したそうです。しかし幼い頃の私から見た父の姿は、障害があっても負けない人で仕事もバリバリとこなし、足が無くても自信たっぷりに生きていて、そんな父の姿を子供ながらにとても尊敬していました。幼い頃の私はずっと、どのお父さんも片足がないのだと思っていた程、周りのお父さんたちと変わりが無かったのです。
そんな父も年を重ねるにつれ、C型肝炎が肝硬変、肝臓がんと移行していき、治療によって苦しんでいる姿を幾度となく見てきました。最期も正気を失う程の痛みにもがきながら亡くなっていきました。父が陰で何十年も痛みと戦ってきたあの姿は、今でも私の脳裏に焼き付いています。父が亡くなった年、アメリカでは大麻をホスピスケアとして取り入れる州が出はじめ、CBDが急激に広まっていきました。その後、日本にCBDが輸入出来るようになったというニュースを耳にした時には「もう少し早かったら」という後悔の思いがあったと同時に、将来身内に何かあった時にはCBDを安全に使用させてあげられるよう、沢山勉強しようと思うようになりました。そして日本で同じ状況下にいらっしゃる方達、その周りで支えている方達のお手伝いもしたいとも思い始めました。